飛び降りる(5)

創作の怖い話 File.246



投稿者 でび一星人 様





『あ、そうそう。

おれを許したら、もう一度飛び降りる直前からやり直せるって言ってたよね?


アレ、全部ウソだから。


アハハ。


当たり前でしょ〜。

そんな、飛び降りといて、都合良くやり直せるなんて事あるわけないっしょ〜。』



怒りが・・


怒りが・・・


怒りがだんだん大きくなる・・・。



『あ、そろそろ行かなくちゃ。 天国への扉が開いたみたい。

じゃあね。 今までいろいろとアリガトウ。

最後まで、





おれの為に


い ろ い ろ と


ありがとね〜〜。』



怒りが・・

怒りが・・・


憎い・・・

憎い・・・

憎い・・・。



牧田が憎い・・・・・・。

『あ、そうそう。 晴美ちゃんって、本当に良い体してるよなぁ。

最後に良い思い出が出来たよ。 ハッハッハッハッハ。』



憎い 憎い・・・。

牧田は空へと昇って行った。


憎い


憎い憎い憎い。



おれの体は、以前としてゆっくりと降下する。

憎い

とうとう晴美の立ち尽くす部屋も見えなくなった。

憎い



地面が近付く


憎い憎い



だんだん近付く


憎い憎い









おれの心の中の憎悪が膨れ、

怒りが最高潮に達したその時だった。

















・・・グシャッ














〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜^


・・・皆さんは、死のうと考えた事はありますか?

 もしそういう方がおられましたら、

もう一度、幸せとは何かを考え直してみてから行動に移る事をお勧めします。

 
・・・一度踏み出してしまえば、

もう戻れないのですから・・・。



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