手伝って |
摩訶不思議なの怖い話 File.18 |
投稿者 有海 様 |
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私がまだ小学校の低学年だった頃の話です。 元気よく帰宅した私。 「ただいまー!」 母の声は2階から。 「おかえり」 どうやら上で何かをやっているらしい。 こ のころの私は他の同世代がそうであるようにファミコンに夢中(懐かしや8bit時代!)。 この日も家に帰るや、靴を脱ぐのももどかしく、テレビのある部屋に直行、ゲームを始めました。 10分後くらいだったでしょうか。 「ねぇ○○(名前)ちょっと手伝って」 2階から母の声が聞こえてきました。 ちょっと手伝ってといわれても私はゲームで忙しい、ホイホイと従ったりはしませんでした。 「えー、なにー? 今忙しいから後で行くー」 そんな生返事をするだけで動く気はなく、あくまでゲームです。 更に数分後ぐらいだったでしょうか。 「ねぇ、手伝ってってば。またゲーム隠すわよ」 母の声、来ました『ゲームを隠す』という切り札を切ってきました。 また、といっているように当時私はゲームをやりすぎたことが両親の怒りに触れ、 ゲーム機の本体を隠されるという罰を受けたことがあったのです。 ゲーム機を隠されるのは辛く、哀しいことでした。 親が出かけているうちに家中ひっくり返してゲーム機を捜索しても見つからず、泣く泣く我慢をするのはもうゴメンです。 仕方なく私は母の声に従いました。 「なんだよもう」 ゲームはポーズをかけ、渋々声のした方へ。どうやら2階の奥の部屋のようです。階段を上る私。 「何手伝えばいいのー」 「うんちょっと重たくてー」 重たい? 何をやってるんだか。考えながら階段を上りきり、奥の部屋に向かおうとした、ちょうどその時でした。 がちゃ 玄関の開く音。そして。 「ただいまー」 という母の声。なに? どういうコト? 「買い物の荷物運んでー」 混乱する私をよそに玄関から母がいう。 がちゃ また音。こんどは奥の部屋の扉が開く音。 そして開いた扉の隙間からこちらを伺う真っ白な顔。 妙に黒目が大きく、生気のない、顔。ゆっくりとその口が動く。 「アト少シ」 機械の合成音みたいな声。 泣き叫び玄関に駆け出す私。 突然息子が号泣しながら階段を駆け下り、自分にしがみついて泣いているのを何事かと思う母。 忘れられない、白昼の怪異。 友人に聞いた話なんですけどね。もちろん「ソレ」が何だったのかとかは一切不明です。 ★→この怖い話を評価する |
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