手を振る女性患者 |
本当にあった怖い話 File.102 |
投稿者 二階堂タカヤ 様 (mixiのコミュニティ「平成耳袋」の管理人様です) |
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8年前の冬、渡瀬さんはスキー中に転倒し、足を骨折するというハプニングに見舞われた。 丁度今と同じ時期の骨折という事もあり年末年始を病院で送る事となったわけだが、 その入院中、渡瀬さんは不可解な体験をする事となる。 渡瀬さんの入院した病室は3階の4人部屋の窓際のベッドだったそうで、窓からは小さな中庭が見える場所だったという。 その入院二日目の夜。 ベッドに横になりながら何気なく、 中庭を挟んだ向かいの病棟の明かりを眺めていた渡瀬さんだったが、ある一室に目が留まった。 パジャマの女性が窓辺に立ち、こちらを見ていたのだ。 そこそこの美人だったという事もあり、渡瀬さんは思わずその女性に向かって手を振った。 すると、向こうの女性も手を振りかえしてくれた為、渡瀬さんは出会いを感じたそうだが、次の瞬間、その下心も吹き飛んだ。 手を振っていた女性が、口に手を当て肩を揺らしだしたのだ。 咳き込んでいるのだろうか? 見つめる渡瀬さんの前で、女性は仰け反ると、突然口から大量の血を噴出し、窓を血で汚したではないか。 渡瀬さんは目の前で起こった驚愕の光景に思わずウワッと小さく呻き、すぐさまナースコールを連打した。 「どうされました?」 放送の看護師に、今、向かいの病室で起こった事を必死で伝えると、すぐさま渡瀬さんの病室に看護師がやってきた。 「違う!俺じゃなくて向こうの病棟だよ!」 と窓の向こうの病棟を指差し、渡瀬さんは愕然とした。 女性のいた病室の電気が消えていた。 それどころか、良く見ればその病室はカーテンで閉ざされ、中の様子はまるでわからない。 「あの、言いにくいのですが、そちらの病室の患者の方でしたら心配ございませんよ」 看護師の言っている意味がその時は良く分からなかった。 何を聞いても、看護師は「心配要りません」を繰り返すだけだったという。 まるで答えになっていない。 漠然とした不安を抑えつつも、渡瀬さんはその後、あの女性を見かける事もなく無事に退院したわけだが、 それからしばらくして、渡瀬さんはmixiのイベントでその病院に勤めているという看護師と知人になり、 入院していた時のその話を聞いてもらったそうだ。 以下はその看護師の方から聞いたという話だそうだ。 渡瀬さんが女性を見たという病室。 その病室は院内では「開かずの間」とされているのだという。 鍵がかかっていて中にはベッドも入っておらず、カーテンで常に窓を覆い、誰一人立ち入ろうとはしない病室なのだそうだ。 いったい何故その部屋が開かずの間とされているのか? その看護師の方も気になり、同僚などに聞いてみても誰も知らないのだという。 ただ、看護師長からはその開かずの間の前ではたびたび「不思議な事」が起こるが気に留めないように、 と言われているそうだ。 夜勤の際、その開かずの間の前を通ろうとすると、 中からノック音が聞こえ「なんで鍵をかけるんですか?」と話しかけられたという。 中に誰かが閉じ込められている、 そう思った看護師はその部屋の鍵を探したそうだが、不思議な事にその部屋の鍵だけ無いのだ。 また、別の看護師が夜勤でその開かずの間の前を通った時は、 中からシャッシャッとカーテンがひっきりなしに開閉するような音が聞こえたという。 他にも、入院患者から、その病室から女性が外を覗いていた。 夜、ずっと明かりがついていたなど話しを聞くのだそうだ。 ★→この怖い話を評価する |
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