いつまで生きる? |
幽霊の怖い話 File.41 |
ネットより転載 |
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大学時代に友人から聞いた話。 釣りが大好きだった友人は、その日も朝から釣りに出かけていた。 場所は川の上流域でかなりの山奥である。 ここから先は、友人の語り口調で書かせていただきます。 「車で行ったんだけど、途中からは獣道すらなくてな。 仕方なく歩いたんだよ。かなりの悪路だったな。 崖も越えたし、途中クマが木をひっかいた痕もあったな。 で、やっと釣れそうなポイントにたどり着いてな。 早速、そこらへんの石をひっくり返して川虫を集めたのよ。」 俺「餌ぐらい買えばいいのに。」 「いや、現地でとった餌は食いつきが違うんだよ。何よりとるのも楽しいしな。」 俺も現地で餌を調達したことがあるが、あの作業は虫が嫌いな人間にとって地獄である。 それ以来、俺はもっぱらイクラ派だ。 そんなわけで不本意ながら同意し、話の続きを催促した。 「虫を確保して、早速釣り始めたんだ。 そしたら面白いぐらい釣れてな。 ものの三時間で十五、六匹は釣れたんだ。 でも、朝まずめが終われば流石に途絶えるだろうなって思ってたのよ。」 知ってる人も多いと思うが、釣りは朝と夕方の「まずめ時」が最も釣れる。 「けど爆釣モードは昼を過ぎても全く終わる気配がない。 生涯で最高の一時だったね。 時がたつのも忘れて夢中になったよ。 気付いたら辺りは薄暗くてな。 もう夕方になってたんだ。 身の危険を感じて、帰り支度を始めたんだよ。 ふと背後に気配を感じて振り返ったら、小さい女の子が背を向けて立ってる。 少し近づいて「こんなとこで何してんだい?」って聞いてみたんだよ。 振り向いた顔を見てギョッとしたね。 顔がお婆さんだったんだよ。 しかも、顔がひきつるぐらい満面の笑顔だったんだ。」 俺もギョッとした。 「でも病気か何かだと思って、同じ質問を繰り返したんだ。今度は丁寧語でな。 そしたら笑顔を崩さないまま、「いつまで」ってつぶやいたんだよ。何回も。 キチ〇イだったんかなあと思って、軽く会釈して帰ろうとしたんだ。 そしたら、急に婆さんの声が合成音声みたいになって、「いつまで生きる?」って言ったんだよ。 背筋がゾクッとして、こいつはこの世の人間じゃないと思ってな。 凄い勢いで下山したんだよ。 途中、婆さんのつぶやく声が何度も聞こえた。 薄暗い山奥でだせ? 発狂寸前だったよ。 あ〜あ、最高のポイントだったのにもう行けねえなぁ…。」 俺は自分の膝がガクガク震えているのを感じた。 話の途中から、友人は気持ち悪いほど満面の笑顔だったのだ。 それからしばらくして友人は自殺した。 ★→この怖い話を評価する |
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