増えている |
幽霊の怖い話 File.31 |
投稿者 二階堂タカヤ 様 (mixiのコミュニティ「平成耳袋」の管理人様です) |
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電話の向こう側でいないはずの人間の声が聞える。 という話しはたくさん聞くが、これもまたそういった話の一つである。 相方の友人の話しだそうだ。 仮にKとしておく。 高校時代、Kが自室で友人と電話していた時の話しだ。 「あれ、誰かいる?」 電話口の向こうで友人が言った。 もちろんKは自室に一人きり、特に騒がしく音楽を流したりしているわけでもなく、 テレビをつけているわけでもない。 「誰もいないよ」 「子供いない?小さい子」 思わず周りを見回す。 当然子供などいるはずもなく、首を傾げる。 「そっちじゃないの?」 聞き返すも、友人はそんな事は無いと言う。 「ほら、やっぱそっちだよ、そっちで子供の声聞える」 そう言われても、近所の子供の声すら聞えないこの状況で、 どうして電話で聞える程近くで子供の声が聞えるのか。 皆目検討がつかない。 「あ、増えたよ、何か話してる子供」 友人の言っている意味がわからない。 わからない分、妙な怖さが湧いてくる。 「子供なんていないよ!」 「でも増えてるよ、泣いてる子もいる!」 友人がその言葉を口にした途端、電話の向こうで友人の悲鳴が上がった。 と同時に切れる電話。 驚いたKはすぐ電話を掛け直したが繋がらず、結局その日はKに電話が繋がらずに夜が更けて行った。 翌日、学校にゲッソリとした顔で現れた友人から聞いた話によると、 電話の向こうで聞えていたはずの子供の声が、突然耳元で聞えたのだという。 同時に電気が消え、たくさんの子供の笑い声が部屋中に響き渡った。 友人の意識がもったのはそこまでだったそうだ。 ★→この怖い話を評価する |
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