鍾乳洞 |
摩訶不思議な怖い話 File.62 |
投稿者 のん 様 |
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山口県にある有名な鍾乳洞にはみなさん行ったことがありますか? 私が大学1年生のとき、その鍾乳洞に行くことになりました。 そしてその時に鍾乳洞のガイドさんから聞いたお話がとても興味深く怖かったので、その話をさせていただきます。 現在では、人の手によって鍾乳洞の実態と様子はほぼ解明されています。 中は明るく、歩きやすくされています。 しかし、昔の人々にとっては、鍾乳洞とは未知の世界でした。 その中は真っ暗闇の迷路で、いったん中へ入ると戻ってこれないと言われる恐怖の場所でした。 当時の人々からは避けられた場所であり、それと同時に特別な領域であったのです。 "特別な領域"とは、 鍾乳洞が、現世と死後の世界とを繋げる神聖な場所だと昔の人々から信じられていたということです。 そして、どうしても亡くなった人に会いたいと強く願う人たちは、 自分の命も省みず真っ暗闇の鍾乳洞にろうそくを持って入っていったのです。 そして、中に入っていった人たちは、小石を高く積み上げていきます。 たくさん積み上げれば、死んだ人たちに会えると思ったのでしょう。 それはまさに、三途の川で親よりも早く死んでしまった子供たちが積み上げる石のように。 それらの石が今でもその鍾乳洞に残っています。 とても念のこめられた石、愛する人に会いたいという想いと、暗闇の恐怖と孤独の中、 鍾乳洞から出れず死んで行った人たちの強い念のこもった石がその場所にはたくさんつまれていました。 そしてガイドさんはその石についての噂話も教えてくれました。 とある小学生くらいの子供がそのつまれた石に興味をもち、 こっそりとつまれた石の一つをポケットに忍ばせたそうです。 そしてそれを大事に持ち帰り、その晩枕の下に石をおいて寝たそうです。 すると、枕の下から、 『返して…返して…返して…』 『返せ返せ返せ返せ』… と、いろんな人たちの悲しみと怒りの声が聞こえたそうです。 怖くなった小学生は、後日ちゃんとその石を返したそうです。 するとその声はなくなった…というお話でした。 私は全く霊感がないため、特に何も感じませんが、 霊感がある人たちからしてみれば見えてしまいそうだなぁと思いました。 ★→この怖い話を評価する |
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