視線 |
本当にあった怖い話 File.98 |
投稿者 Ed 様 |
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つい先程の出来事です。 夕飯を終えてから、ずっとこのコミュで怖い話を読み漁っていたのですが、 長時間画面に向かっていたため若干目がしょぼついてきていました。 私はリフレッシュも兼ねて、一服することにしました。 うちでは屋内禁煙なため、煙草とライター、灰皿を持って玄関に出ました。 玄関の外には車が三台停まっており、私はそのうちの一番大きな兄のワゴンの陰にひとり陣取りました。 玄関の電灯はすでに消されており、あたりは真っ暗です。 田舎なので虫の音もよく聞こえ、昼間とは違う涼しい風に上機嫌になった私は、一本目の煙草に火を着けました。 煙草の煙を肺いっぱいに吸い込み、ゆっくりと吐き出す。 至福の時間です。 しかし、何故か、いつもとは何かが違うのです。 (誰かに見られている…?) でもそんな訳はありません。 隣人は早々と寝静まり、家族は奥の部屋でテレビを見ています。 (気のせい、か…) 私は一本目の煙草をもみ消し、二本目に火を点しました。 しかし、気のせいでは説明しきれない程の強い視線。 (後ろか…!) 私は後ろを振り返りました。 が、当然のように誰もいません。 ここで私は誰かから聞いたあることを思い出しました。 「後ろを振り返っても誰もいないよ。だってあなたの上にいるんだから」 私は瞬時に上を向きました。 …………… なんということでしょう。 なんとも綺麗な星空が広がっていました。 と同時に、気の抜けた私はガックリとうなだれました。 再度目をあげると、暗闇にも慣れてきたせいでしょう、いろいろなものが見えるようになっていました。 車のナンバープレートの数字も、煙草の吸殻も、車の下から覗く笑った顔も、生垣の輪郭も、遠くの夜景も何もかも… 私はあくまで何事もなかったかのように煙草を消し、家の中へ退散しました。 ★→この怖い話を評価する |
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