なっちゃん |
本当にあった怖い話 File.157 |
投稿者 あかね 様 |
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これは、つい最近から始まった怪奇現象です。 私の通っているO中学校の体育館は、耐震工事が終わり、部活で賑わっていました。 私の所属している女子バレー部は、午前の練習で、 ウィンドブレーカーを着ながら練習していました。 私は元々、霊感というものが無いに等しく、幽霊なんて一度も見たことがなかったのですが…。 レシーブの練習をしている時でした。 私がボールを拾ったときに『なっちゃん』と聞こえたのです。 『ん?』と思ったもののすぐにボールを集めないとボール不足になりますから、 私は気にせず練習に集中しました。 人探しかなんかだろう、と。 でも、その声は一向に止む気配はなく、それどころか逆にはっきり聞こえてくるようになったのです。 気味悪く思った私は、隣にいた友人の愛美(仮名)に、 「ねえなんかさっきっから声聞こえない?」と話しかけましたが、愛美は、 「聞こえないよ〜」 と返してきました。周りのみんなは聞こえていないのか?と、首をかしげていると、 「なつ!」という声が聞こえました。 先輩の声です。 なつ、というのは私の先輩の一人、夏美(仮名)先輩のあだ名のようなものです。 その途端、「なっちゃん!」と声が一段と大きくなりました。 驚いた私は不意に夏美先輩の方を見ました。 すると、トスを上げた夏美先輩の後ろで青いレインコートを着た女の子が立っていたのです。 一体どこから入ってきたというのでしょう? 私は驚いて思わず叫び声を上げました。 途端、なっちゃん、という声はやんで、 先輩たちが私に駆け寄って何があったのか聞いてきたのですが、私は何も言えませんでした。 言っても信じてもらえないからです。 女の子は今も夏美先輩の後ろで、呼んでいることでしょう。 『なっちゃん』と…。 一体、女の子の目的はなんなのでしょうか。 私は、夏美先輩に何も起こらないことを願っています。 ★→この怖い話を評価する |
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